日本創造教育研究所 可能思考研修 基礎コース(SA)に送り込まれたのお話。

1998年だからもう20年近く前のお話になる。

逆算すると僕は26歳くらいの時だ。

会社から日本創造教育研究所のSAセミナーに送り込まれた。

3日間のセミナー。

暗い部屋に閉じ込められて。講師から高圧的に罵倒されて。

「やる気が見られない!」「やる気出せ!」と怒鳴られて。

「やるぞ!」と大声を出させられて。

みんな人格は破壊させられ。みんな大声を出して。みんな喉をからし。みんな涙を流し。みんなおかしくなって帰って行った。

あれから20年。

みんなどんな人生を送っているな〜。

「やるかやらないか、迷ったときはやる!」

そのキーワードを叩きこまれた僕は。どこか躁状態で。

僕は4つくらい年上のお姉さんに誘惑されて、その2晩を彼女のお部屋に泊まった。

「やるかやらないか、迷ったときはやる!」

今となれば、名前も顔も覚えていない。そんなお姉さんと抱き合いながら、今後の僕はなんでもできると根拠のない確信に溺れていた。

朝のまどろみに淹れてもらったコーヒーを飲みながら、眺めるテレビのニュースでは「松坂大輔が甲子園決勝でノーヒットノーラン」のニュースをやっていて。

V6の誰かが24時間テレビで痛そうな足を引きづりながら100キロマラソンを走ていた。

僕にもできると確信していた。

僕にももっとなにかができると確信していた。

その何かがなんなのかは分からないけど、もっと何かできると確信していた。

しかしその確信は申し訳ないほどに仕事には向かわなかった。

おかしい程に会社にとっては僕をこのセミナーに送り込んだ事は逆効果だった。

「パパはあの研修で変わった」とママさんが言っていた。

その会社もその5年後には辞めた。

「パパはあの研修で変わった」とママさんが言っていた。

僕らは39歳で離婚した。

そう「やるかやらないか、迷ったときはやる!」

僕は迷いなくやってしまう男になってしまったのだ。

おかげで僕は「やりたい事を迷いなくやる。」そんな楽しい楽しい人生を送っている。

でも、それが正しい事なのか、勘違いした事なのか。

それは今でも分らない。

ネットで日本創造教育研究所 SAセミナーをググってみた。

今でも変わらずに活動をしているようだ。

人の心をぶっ壊し。人の頭をからっぽにし。そこに新たな思想を詰め込む事なんて簡単なんだ。

僕は元来の不真面目さ故。その詰め込まれた思想が快楽に向かったが。

真面目な人は自殺しかねない。そう思う。

みんな幸せに生きているだろうか。

あのお姉さんももう50歳になっているはずだな。

幸せに生きているだろうか。

松坂大輔のニュースが出るたびに。この研修をこのお姉さんを思い出す。

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(弁護士ドットコム - 08月08日 19:13)