有名建築家が良い建築家とは限らない

国立競技場建設計画のすったもんだで、独創的だけど社会性に乏しい建築家が存在することが広く知れ渡りました。

彼らはその卓越したデザイン力で国内外のコンペ(設計競技)を勝ち抜き、「新建築」みたいな雑誌にその「作品」が掲載されたり、大規模公共建築を任されたりします。

だけど、建築のデザインは紙に書いたオリンピックのロゴデザインみたいなものとは訳が違います。奇抜なデザインは施工性、経済性、居住性、耐久性などが犠牲になることがあります

安藤氏は水と光と打ちっぱなしのコンクリートと曲線を使ったデザインが好きな建築家です。水面に浮かぶ建築は確かに写真的には美しいかも知れませんが、ボウフラが沸いて利用者は大変でしょう。

もし仮に貴方が有名建築家に家の設計を任せたらどうなるのかな?

コンクリート打ちっぱなしを多用して、夏は暑く冬は寒い建物になったりして。

パーティーなんか絶対にしない家族なのに、建築家がパーティールームを無理矢理計画したり。

屋根にこだわる建築家のせいで複雑な屋根デザインになって、見映えはいいけど雨漏りがしたり。

透明感のある家がいいと建築家が主張してガラス貼りの家になって、外から丸見えのプライバシーの無い家になったりして。

段差だらけでバリアフリーなんかまるで無視したり。

白い凹凸のある外壁を使用して、最初はいいけど数年で雨水で汚れてねずみ色になったり。

独創的で使いにくい間取りのために、転売しにくく不動産価値がゼロだったり。

建築家は大抵口が上手いです。押しに弱い施主は意に反した設計をされてもなかなか反論できず、そのまま建築家の作品づくりに多大なお金を投資して建ててしまいます。でも、後で後悔しても遅いんだよね。家を建てるのは大抵一生に1回なのだから。

騙されたくない人は建築分野の教養を身に付けましょう。そして、地域に密着した質実剛健の建築家は探せば貴方の地域にも存在します。ネームバリューだけで判断すると、貴方の家も10年でボロボロに、なんてことになるかも知れませんよ。