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映画 汚れたミルク

公式サイト→http://www.bitters.co.jp/tanovic/

パキスタンでグローバル企業の医療品部門に勤めたセールスマンの実話を元にしたお話。

映画の冒頭でちらっと企業名を出しているけどネスレらしい。

病院に乳児用の処方用ミルク(ちょっとここ意味が解らない。アレルギーとかとは別に赤ん坊用に処方されるミルクがあるのか?栄養補助用?)を売り込んで商売は順調。

しかし、売り込んだミルクが原因で多くの赤ん坊が下痢からくる脱水症状で死んでいることを知り、会社を去る決断をする。

昔日本でも森永ヒ素ミルク事件ってのがありましたねー

と勝手に想像して観たところ、ミルク自体に毒が混入したわけじゃなく、ミルクを溶かす水の衛生状態が甚だ悪く子供の下痢を引き起こすという話でした。これは企業の責任がどこまであるかっていう事を問題提起している。映画は面白かったけど、100%企業側の責任か、って言うとそうでもないんじゃないかと。

路上生活まがいの家族の映像が出てましたが、その辺の水でミルクを溶かして子供に飲ませようと持って行く、、、え? 赤ん坊用ミルクってお湯で溶いて冷ますんじゃないっすか?

路上生活者の人にとっては燃料代も馬鹿にならない。日本で売られているミルク用に一旦沸かしたあと60度で保温する便利な湯沸しポットは、お金持ちの人はともかく、電気も通じていない路上生活の人では無理だし。

れいな水でミルクを解くようにと処方時に母親に伝えても貧困層の場合、彼女が用意できる「きれいな水」が果たしてメーカーが期待するレベルなのかどうか。日本のように蛇口を捻れば飲める水が出てくるわけじゃない。水道普及率は高くないらしい

映画見ながら、「粉ミルクとペットボトルの水をバンドル販売すればいいんじゃね?」と思ったけど、最初はキレイな水も管理が悪いとダメになるし、そもそも食器や哺乳瓶の衛生状態が悪かったら意味がないし。

飲み水の衛生状態が悪いことで粉ミルクを飲んだ赤ん坊が無くなるというのは今に始まったことではなく1970年代のアフリカでも多く発生していたんだそうな。

粉ミルクは便利で赤ちゃんにとっては必要な製品だが、売る側は「きれいで清潔な水無しには役に立たない」という当たり前のことに考えが及ばなかったのだと思う。自分もそこは気が付かなかった。

メーカー側が注意喚起を怠ったというのは否めないが、注意喚起しても、多分問題はなくならないだろうなとも思った。この問題の原因は水などインフラをきちんと整えられない国、衛生に関する教育と知識の欠落、つまるところ貧困に行きつくのだろう

何かを別の国で販売するというのはリスクがあるんだなと今更。その土地でどう使われるのか想像力を駆使しないと多分想定外のトラブルが起きてしまう。

教訓 自分の常識は他国では通じない。